私はこうしてネトウヨになった。元ネトウヨが語るネトウヨ発症のきっかけの体験談とその反省
まとめサイトがきっかけでネトウヨになってしまった人の体験談が話題に
当ブログでは近年のネット右翼の増加の背景には、まとめサイトの役割が大きいと度々主張してきました。
この度、かつてネトウヨだったという方の証言を得ることができましたので紹介します。
鬱をきっかけにまとめサイトの巡回を始める
リベラルネット戦略にも協力していただいている緒凡(勉強中) (@syobonnu2) さんの証言です。
(@syobonnu2) さんがかつてネトウヨになったきっかけは、会社で鬱になったことをきっかけにまとめサイトを巡回するようになったことでした。
最初はネトウヨではなく、ブラック企業告発系のまとめを中心に見ているだけだったそうですが、偶然ネトウヨ系のまとめサイトのリンクを踏んでしまったことをキッカケにネトウヨを発症されたそうです。
まとめサイトは相互RSSやアンテナサイトという仕組みによって生活系やおもしろ系の一見健全なまとめから、数ステップのリンクをたどるだけで簡単に極右のネトウヨサイトに移動できてしまいます。
これによって、もともと政治にあまり関心のない人が極右思想に感化されたりする現象が起きています。特に精神を病んでいて情報の真偽を判断する能力の低下している方が洗脳されやすいのでしょう。
自分の観察範囲では重症のネトウヨには鬱などの精神疾患の発症歴を持っている人が多いと思います。それは休職などで自宅で暇を持て余している間にやることがないので、まとめサイトを巡回するなどの習慣が生じて、結果としてネトウヨサイトにハマってしまうことや、認知能力の低下によってネトウヨのデマを見抜くことができなくなるなどの背景があると考えています。
どちらにせよ、まとめサイトで本当に困っている人をターゲットに罠を張っている極右やビジネス右翼、宗教右翼は到底許すことはできません。
元ネトウヨとして
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
自分がネトウヨサイトにハマッたきっかけが
会社で鬱に→ブラック企業告発系のまとめを読むためにまとめサイトに入り浸る→たまたま保守系まとめへのリンクを踏む→ネトウヨ発症
だったので
ビジネス右翼を叩く記事なり動画なりがもっと出てもいいかなとか思う#リベラルネット戦略
生活系のまとめサイトからも保守系まとめサイトへ飛べるのがほんとに害悪。
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
まとめサイトで時間つぶす人間がそもそも病んでる事が多い。
当時の自分が左翼の人達を憎んでいた理由は
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
外国人の権利を主張するばかりで日本人のために権利を主張してくれる人が左翼にいなかったから。
一般の左翼の人が寄り添ってくれるとしても、左翼の政治家で日本人の権利を訴えてくれる人がいない。
ブラック労働に苦しむ自分を助けてくれなかった左翼への反発心を植え付けられる
リベラルネット戦略の文脈から興味深いのは、左翼=リベラルへの反発心や弱者へのヘイトが芽生えるきっかけについての証言です。
これは多くのネトウヨに共通する心理ではないでしょうか?
それで自分が庇って貰えなかったぶん、庇って貰えている弱者が憎い→
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
左翼の庇っている弱者を攻撃する右翼によって弱者の間に平等がもたらされた気がする→
右翼支持
みたいになった。
要するにネトウヨが守りたい平等は弱者同士の平等で
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
裕福層には強く抗議できない絶望感がある。
中には破滅願望や自殺願望を抱えた深刻な人もいると思う
そういう時にどうやって気持ちを落ち着かせるかというと
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
『日本という国ごと危ない』
と固く信じる事で、裕福層まで含めて危険である平等であると信じようとする。
自分は『平和な日本で落ちこぼれた』と信じなくないので、
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
『侵略されかかっている危険な国で陥れられた』のだ
と信じたい。
今狂ったみたいになっているネトウヨの人達は目を覚ましたら貧困だとか未来への不安とかに独りで向き合わないといけない人が多いと思う。
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月4日
しかも厄介な事に権利を求める事が悪い事だと思い込んでいる人がいる。
弱者のルサンチマンを食い物にする極右とビジネス右翼の存在
ネトウヨはただのバカではなくて
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
本当に切実に追い詰められている人がいる。
そういう人がフラッと現実逃避をするために、まとめサイトの記事を読み、そこからまた保守系サイトへのリンクを踏んでしまう
まあ頭おかしいと思われても仕方ない
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
そもそも鬱が出発点になってる
話の通じないネトウヨの人を見かけたら少し思い出してほしい
論破しなくていいので彼らのネトウヨ理論を彼らの現実の家族や友人、職場の人に広める様に勧めて欲しい
運がよければ彼らを彼らの周囲の人が救ってくれる
意外とRTされているので恥かきついでに…
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
自分がそうだってだけで他のネトウヨの人までそうだとは思わないけれど
私は社会に対する絶望感から破滅願望を抱き
それが過去の戦争の英霊、愛国心賛美に繋がった。
理解しにくいと思うけれど、先行きの不安な未来に死に場所を見いだす事で
不思議な安心感が得られた。
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
少なくとも惨めに野垂れ死ぬ妄想から一時的に解放された。
国に見放されて死ぬのではなく、国のために死ぬんだと信じていた
だからそういう気持ちを利用するビジネス右翼は嫌いだし
まともな保守の方には本当に迷惑をかけた
左翼の人達にも
本当に申し訳ありませんでした。
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月3日
ここから改めて勉強していきたいです。
マジョリティの姿をした隠れマイノリティの救済がネトウヨ増加に歯止めをかける
結局、マルクス主義が退潮する中で、階級闘争のアンチテーゼとしてリベラル・左派はマイノリティのアイデンティティ問題に目を向けるようになった。それは、中流階級が大多数を占めていた90年代半ばまでは、そこそこ説得力があった。 https://t.co/3KAZCCd7vK
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
98年以降、日本では文字通りの意味での経済的搾取が進行していった。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
リストラの進行、年間30兆円近くに及ぶサービス残業被害、ブラック企業の台頭、膨大な失業者を背景にした非正規雇用と派遣業、正規雇用の長時間労働化。
マルクスが資本論で糾弾した19世紀イギリスが、現代日本で再現された。
残念ながら、リベラル市民の中でも野党議員の中でも、日本に住まう人が総体として巻き込まれた経済的な惨状に関心をもつ人は、かなり少数だった。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
そう言うと、「そうじゃない、リベラルは格差社会を問題にしてきたじゃないか」と言われる。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
だけどね、「一部の非正規雇用が社会から脱落する」という「格差社会論」の枠組そのものが、この社会の経済的惨状からかなりズレてるし、そのイデオロギー自体が正社員を一層の搾取に駆り立てたものだよ。
そう言うと、「そうじゃない、リベラルは格差社会を問題にしてきたじゃないか」と言われる。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
だけどね、「一部の非正規雇用が社会から脱落する」という「格差社会論」の枠組そのものが、この社会の経済的惨状からかなりズレてるし、そのイデオロギー自体が正社員を一層の搾取に駆り立てたものだよ。
なぜリベラルが、日本の労働者の惨状に関心を向けなかったのか。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
教養としてのマルクスの影響力が低下した中で、人文社会系の研究者や、それに追随する人たちが、搾取問題を認識する理論を持っていなかったということもある。
さらに言えば、サービス残業やブラック企業の蔓延に関しては公式統計も存在しないため、一般の現役労働者と繋がりがない人たち、たとえば中堅研究者や団塊世代以上のリベラル市民が、単純に現実を知る機会がなかったということもある。
— ishtarist@馬の眼🐴 (@ishtarist) 2018年9月4日
あらゆる層の人、特に見捨てられた感じになっている中年とかに
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年9月4日
『あなた達も見捨ててませんよ助けますよ』っていうアピールをする必要ある気がする
追記
憲法の改憲案を見ました。
— 緒凡(勉強中) (@syobonnu2) 2018年8月5日
私は日本が好きです。日本の伝統が好きです。天皇陛下を尊敬しています
でも国民主権を奪い、個人を大多数の中の一人とし、
日本の伝統や秩序を守るための国民の犠牲はやむを得ないと言うような新しい憲法は間違っていると思います。
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